あなたは自分のお金を、どこに預けていますか?
「投資はよく分からないし、リスクもあるし…とりあえず定期預金や貯蓄型保険で手堅く貯めている」という人も多いのではないでしょうか?
私自身、お金の勉強を始める以前はそういう状態だったので、すごくよくわかります。
けれど実は、銀行預金や貯蓄型保険って、預けた側が「負け」のゲームなんですよね(泣)
ある程度マネーリテラシーの高い人なら知っている事実なのですが、銀行や貯蓄型保険にお金を預けておくことが、実はお金の価値を減らす選択なのだということは、一般的にあまり知られていません。
今回は、お金持ちを目指すなら絶対に知っておくべき、資本主義ゲームにおける銀行預金のリスクとその対策についてお話ししていきます。
この記事を読むことで、知らないとついつい陥ってしまう、資本主義の落とし穴を知ることができます。
わかりやすく解説していきますので、金融用語アレルギーの人でも安心して読んでくださいね!
銀行預金のリスクを知ろう!今の日本では、定期預金の金利はインフレ率に勝てない
銀行預金や貯蓄型保険は、どうして預金者側が「負ける」ゲームになってしまうのか?
その理由は、物価上昇率、いわゆるインフレにあります。
実は日本は、年2%の物価上昇を「目指して」いる
実は日本は、国を挙げてインフレ(物価上昇)を目指しているということを、知っているでしょうか?
2013年に日銀は景気刺激策として、年2%のインフレ目標を設定しました。
日本銀行は、2013年1月に、「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、これをできるだけ早期に実現するという約束をしています。
日本銀行公式HP 金融政策より引用
要は、意図的に毎年2%のペースでの物価上昇を起こせるよう、色々頑張っていくよ!ということです。
インフレと言うと、金融業界にお勤めの人ならまだしも、一般の人にとっては、経済ニュースや教科書などで見かけるイメージしかなく、なかなか自分事として捉えることは少ないかと思います。
インフレが私たちの生活にどういう影響を与えるのか?
イメージがわきやすいよう、身近な数字を使って解説してみますね。
たとえば東京都の最低時給って、1990年にはなんとたったの548円だったのが、現在では1013円になっています。
たしかに私の学生時代を振り返ってみても、アルバイトって1000円未満のものがほとんどだったような気がするんですよね。
1000円超えてたら「おっ♪これチェックしとこ」という感じでした。
これはつまり、「1時間分の労働」を買うのに必要なお金が、30年で548円から1013円、つまり1.8倍値上がりしているということなんです。
もっと身近な例で言えば、電車賃やコーヒーなんかも、私たちの親世代の頃だと、数十円の時代があったけれど、今ではその10倍ほどになっています。
これが物価上昇(インフレ)というものなんですね。
雪見だいふくが小さくなったことも、物価上昇(インフレ)の現れ
もちろんこの数年でもインフレは着々と進んでいて、気付いている人も多いかもしれませんが、食料品などでは、値上げこそされていないものの、微妙に中身が少なくなっているものが数多くあります。
雪見だいふくが昔よりも小さくなっていたりとか、それまで450gで売られていたヨーグルトがいつのまにか400gになってしまっていたりとか(どちらも好物なので、悲しいです・笑)。
これは実質上の値上げということなので、要は、物価上昇を示している訳です。
つまりこれらのことから、一体何が言いたいのかというと…!
銀行預金の金利では、インフレ(物価上昇)率に負けてしまうということなんです。
お金を増やしたいなら、定期預金は意味がない
例えば自分のお金を定期預金に預けたとしても、良くて0.15%程度の金利です。
対して、日銀が目指している物価上昇(インフレ)率は年間2%です!
0.15% VS 2%ですよ!
まるで勝負になっていません(笑)
銀行の定期預金は、逆ざや状態の投資と同じ
もちろん、通帳の数字としては、確かに金利分増えはするのですが、物価上昇率の方が金利を上回るペースで進むため、実質的には、預けている間に「お金の価値」は目減りしてしまうことになるんです。
つまり銀行預金に自分のお金を置いておくことは、逆ざや状態の投資ということなんですよね。
始めから損が確定している資産運用方法とも言えます。
要は、お金を増やすという目的においては、定期預金はまったく意味がない手段ということなんです。
貯蓄型保険の落とし穴
また、貯蓄型保険なども、この年2%の物価上昇率をうまく利用して、保険会社が儲けを出すための商品です。
一応金額としては、確かに増えた状態で戻ってはくるのですが、インフレ率を加味すると、これって果たして、「お金が増えた」と言えるの?という額なんですよね。
しかも保険会社は長い契約期間中、預かったお金をずっと資産運用していますので、満期後顧客に予定額を払い戻したとしても、その間に複利運用で利益をがっぽり出しているんですよね(笑)
お金の知識がないと、知らないうちに搾取されることになる
もちろん保険会社も商売でやっている訳ですから、儲けを出すこと自体が悪い訳ではないのですが、貯蓄保険に関しては、どうしても一般の人たちのマネーリテラシーの低さにつけ込んだ商品であるという側面は否めません。
私はこれらの事実を知った時、けっこうショックでした…だって、銀行の定期預金にも貯蓄型保険にも、本当に長いことお金を預け続けていたからです(泣)
資本主義社会でお金の仕組みに無知なままでいると、どうしても搾取される側になってしまうんですよね。
「お金の価値」という視点を持とう!
インフレについて知っている人は多いと思いますが、銀行預金や貯蓄型保険が逆ざやになってしまうという事実に気づいている人は、かなり少ないのではないのでしょうか?
そう、冷静に考えてみれば当たり前なのですが、時給548円時代の100万円と時給1013円時代の100万円とでは価値がまったく違う訳なんですよね。
同じ金額であっても、「お金の価値」という視点で両時代を比較すると、実は現代では2分の1ほどに目減りしていることになるんです。
インフレに負けることなくお金を増やすにはどうすればいい?
では私たちは、結局どうすればいいのか?
現在、個人レベルで対策できることとしては、この2つです。
- 日銀が目指している年2%のインフレ率を上回る金融商品に投資して資産運用する。
たとえば5%の利回りで運用すれば、2%の物価上昇率を差し引いたとしても、実質3%分、お金の価値を増やせることになります(もちろん複利で回せば、それ以上に膨らんでいきます)。 - 自分自身の頭に投資する。
適切なマネーリテラシーを身に付け、お金を上手に稼ぐ、増やす、守ることのできる自分にまずはなってしまうこと!「搾取される側」から抜け出すためには、ここがスタートラインになります。
どちらにしても銀行預金をしているだけでは、想定内のインフレにすら負けるレベルの低い金利で銀行にお金を貸していることになるので、お金の価値が増えることは決してありません。
当面必要な生活資金を置いて日常的に出し入れする場所としては、銀行は非常に便利なお金の保管庫ですが、「お金を増やす手段」として考えた場合、定期預金に何年も固定的に資産を留め置くというのは、まったく意味がない訳です。
なにせ「お金の価値」という面から見ると、お金が増えるどころか、減ってしまっているので(汗)
時間の経過とともにお金の価値が下がってしまう前に、適切な自己投資をしてマネーリテラシーを高めつつ、手堅い金融商品に投資をしていくというのが、個人が取りうる最適なお金の扱い方なんじゃないかなと思います。
というかぶっちゃけ、これしかないです(笑)
投資というと怖く感じる人もいるかもしれませんが、ギャンブル性の高い投機的なものを避け、歴史に裏付けられた伝統的投資手法に絞って行えば、初心者でもごく手堅く資産運用することは可能です。
もちろん、投資に絶対はありませんが、限りなく手堅く行っていける定番的手法というのは、時の試練を経て、既に確立されています。
詳しい仕組みとやり方に関しては、こちらの記事にまとめていますので、参考にしてみてくださいね。
資本主義ゲームは「知っているか知らないか」で勝負がほぼ決まる
資本主義ゲームは、知っているか知らないかで勝負がほぼ決まるゲームでもあります。
お金の知識がなければ、問答無用で搾取される容赦のない世界、それが資本主義社会です。
そんな世界で自分の身を守ってくれるのは、「知識」です。
自分の頭にどんどん投資をして、まずは、お金を上手に稼ぐ、増やす、守ることのできる自分にさっさとなってしまうこと。
搾取のカラクリを適切に見抜ける目さえ身につければ、資本主義ゲームは意外にたやすいゲームだったりします。
特に日本は現在低迷期にあるとはいえ、それでも世界的に見れば、社会インフラの整った非常に恵まれている国ですので、ルールさえ押さえれば、実はまだまだヌルゲーです♡
勉強さえすれば、誰でも少なくとも小金持ちにはなれる国、それが現代日本です。
要は、知ったもん勝ち!なんですよね。
マネーリテラシー(お金の知恵)を身に付けることで搾取トラップを華麗にかわし、「お金を増やせる側」へとサクッと移行していきましょう!